簿記は社会人の基本教養
世の中に色々資格はありますが、多くの人にとって役立つのがTOEICと簿記です。
確かに簿記2級は、弁護士や医者のような強い資格ではありません。
ただ、簿記は経理だけではなく幅広い業務に有効です。営業、企画、コンサルなど、企業のBS/PLを見る必要がある職種は意外に多いです。
業務に全く関係ないとしても、世の中の経済を理解できるようになります。
投資をしたい人は、簿記の知識があると投資先の財務状況を理解できるので役立ちます。また、日々新聞を読んでいても簿記の用語は頻出なので、3級程度の知識は持っていて損はありません。
私自身は転職のタイミングで決心して1か月間勉強し、2級と3級に同時合格しました。開始当時は全く簿記の知識はなかったので、今回のノウハウがお役に立てればと思います。
簿記2級独学合格メソッド
独学が最適
簿記の勉強の中心は、ひたすら暗記と演習です。独学の場合、その2点に全ての時間を集中投下できます。
通学はあまりオススメしません。理由は時間のロスが大きいからです。社会人は普段から通勤で時間をロスしています。そこに通学を加えると、平日は通勤+通学で完了し、土日しか自習ができなくなります。
独学の懸念点として、質問が生じた際の対処法を挙げる方もいます。ただ、2級レベルであればググれば大抵の答えは載っているので、特に心配する必要はないと思います。
3級から勉強する
2級合格が目標でも、3級から勉強しましょう。
私自身も2級の試験まで時間がなかったので、2級の勉強から始めました。初心者は用語が全くわかりません。3級のベースがなければ、2級は100%受かりません。
どんなに時間がなくても、まずは3級をざっと勉強してから2級の勉強に進みましょう。
テキストは3冊に絞る
テキストは教科書、問題集、試験用問題集の3冊に絞りましょう。変に手広く買いまくると中途半端になるだけなので、3冊を繰り返す方が効率的です。
簿記の勉強の中心は、電卓を叩いて演習をしまくることです。教科書の用語を暗記していない状況でも、演習に進むことを強くオススメします。
完璧主義の人ほど、暗記してから演習に進みたいと考えるでしょう。ただ、初心者の丸暗記には限界があるので、演習しながら覚えていく方が確実に効率的です。
オススメの問題集を紹介します。ただ、自分に合う/合わないはあると思うので、1度本屋に行って、複数の問題集を比較していただくことをオススメします。
スッキリわかる 日商簿記2級 商業簿記 第12版
人気の「スッキリ」シリーズです。こちら1冊にテキストと問題集がセットになっていて、使いやすいです。
スッキリとける 日商簿記2級 過去+予想問題集 2020年度 (スッキリわかるシリーズ)
過去問はどの本でも同じなので、基本どれを買ってもよいと思います。テキストと問題集をスッキリシリーズにしたのならば、過去/予想問題集もスッキリシリーズでOKだと思います。
過去問は1週間くらい前から着手で、全然OKです。ある程度のレベルに達していないと、全く解けません。ただ、試験の形式に慣れておく必要はあるので、5日前までには着手しましょう。
過去問を解くと、自分に苦手な分野がわかってきます。過去問後は、また問題集に戻って、苦手な分野を克服しましょう。
1週目は単語→残りは演習
1週目はひたすら単語を覚え、残りの3週間はひたすら演習のスタンスが効率的です。
1週目はひたすら単語を覚える
簿記は初心者にはなじみがない用語ばかりです。初期はひたすら単語の意味を理解する必要があります。
私も単語帳を作って、通勤途中にひたすら暗記していました。単語帳は、表に単語、裏に意味を記していました。初期は単語の理解を目標にしましょう。
残り3週間はひたすら演習
暗記にも限界がありますので、演習が解ける程度に単語を暗記をしたら、演習モードにシフトしましょう。
実際自分で電卓を叩いて作業したほうが、単語の意味を頭に入ってきます。初めは単語帳を片手に、3級のテキストを開始しましょう。
「まぁまぁ3級のテキストを理解してきたな」という段階で、2級の問題集も初めてもらえればと思います。
電卓は安物で問題ない
ネットで高スペックの電卓を買った方が良いという意見も見ますが、2級-3級であれば、100均の電卓で問題ないです。
ただし、数字盤が小さいと叩きにくいと思うので、数字盤が大きい電卓をオススメします。
短期集中がよい
1か月の集中勉強は、短く感じるかもしれません。
確かに、簿記スクールは2級の合格に半年前後を設定しています。その方がまったり勉強できる、という意見もありと思います。
ただ…、半年前に習ったこと覚えています?今が6月と仮定して、正月に勉強したこと覚えています?
忘れますよね。2級は一定の範囲がありますし、特に業務とも関係ないので、日々忘れていきます。
単語の暗記が必要な点において、集中学習が有効だと思います。1か月である必要はありませんが、3か月程度には期間を設定した方が良いと思います。
さいごに
簿記の勉強は結構楽しいです。
という人もよく見かけますが、簿記は算数なので、数学が苦手でも問題ありません。
例えば、プログラミングは拒否反応が出る人が多いですが、簿記は幅広い人が好きになれる科目だと感じています。
企業のBS、PL等数字が見られるようになると、企業のIR資料が理解できるようになります。新聞の内容がわかるので、世の中の流れがわかるようになります。
仕事に役立つのはもちろんですが、世の中の理解という点でも、必須の資格だと思います。
3,000円程度のテキストと100円の電卓で始められる、気軽な資格です。是非始めてみましょう。
