ゆるキャリorバリキャリの二択?
先日「東証マネ部!」の記事で「低収入で終身雇用? 雇用継続リスクあっても高収入?」というアンケートが紹介されていました。その結果がこちら。
- 「年収は低いけど、終身雇用」を選択した人… 74%
- 「年収は高いけれど、クビになる可能性も高い 」を選択した人…26%
出典:東証マネ部!「キャリア女性が仕事に求める条件、多数派は?」
女性のキャリアに関する記事を見ていつも思うのですが、究極の二択で中間がないですよね。
世論の影響なのか、周囲の女性を見ていてもゆるキャリorバリキャリの二択を選択するという流れが定着しつつあると思います。
自立できるラインとは
私自身がコンサルティング業界で死にそうになって事務職に転職した際に、手取りが15万になって愕然とした経験があります。
日本人の平均年収が440万円であることを考えれば十分な額かもしれませんが、首都圏は家賃が高いので正直キツいです。
自立できるラインは年収500万だと思っています。なぜなら、将来に向けて貯蓄や投資をしていく必要があるからです。
ただし、500万は首都圏での費用です。地方であれば家賃も安くても、自立できるラインであれば問題ないと思います。
確かに現在年収200万の人が来月すぐに年収500万を達成するのは無理です。私自身も300万円台から500万を達成するには4年かかりました。
ただ、目指さない限りは目標は実現できないので、目標として設定すべき妥当な数値だと思います。
年収500万を目指したい理由は3つあります。
- 独身でも既婚でも生きていける
- 産休育休がとりやすい
- 年収を下げることも上げることもできる
詳細を説明します。
正社員500万を目指したい理由
1.独身でも既婚でも生きていける
独身の場合
自分の稼ぎが全てなので、「年収は高い方が良い」というのは誰でも納得できる話だと思います。
という人もいますが、今の仕事で5年先、10年先も食べていけるかもわからない時代です。「稼げるときには、集中して稼いでおくべし」です。また、平均寿命が90歳前後ということもあり、「年金2,000万円問題」が取り上げられずとも、貯金は必須のスキルです。
年収500万円あれば、今後に向けて自己投資もできますし、将来に向けて貯金もできます。余ったお金にて趣味を楽しむこともできます。
- 自己投資ができる
- 貯金ができるので、一人の老後も安心
- 趣味が楽しめる
既婚の場合
共働き世帯が専業主婦世代を上回った現代においても、働く女性の3人に1人が「本当は専業主婦になりたい」という調査結果があります。(産経新聞「女性の活躍に関する意識調査2019」)
私の周りの30代でも、結婚が決まった途端に、
とスパッと仕事を辞める人が多くて驚きます。
日本の離婚率は35%であり、3組に1組は離婚しています。専業主婦になるということは、1/3の確立で無職になることを選択していることにもなります。
確かに残りの65%に入れば離婚はしなくて済みますが、結婚を維持していもDV等諸問題を抱える家庭は多いです。65%には、金銭的な不利な立場である女性が離婚へアクションを起こしにくい家庭が含まれています。
また、今はAIの進化やコロナ不況により、世の中が急速に変わりつつあります。旦那さんがビル・ゲイツやウォーレン・バフェットであれば専業主婦になっても問題ないですが、一般人であれば、専業主婦のリスクはかなり高いです。
大企業であろうがなんだろうが、5年先にも旦那さんの今の年収を継続できるかは未知です。倒産、早期退職、病気、どれも十分にあり得る話です。ダブルインカムであれば、旦那さんの年収が大幅にダウンしても、女性側の年収で生きていけます。また、逆もしかりです。
- 1/3の離婚リスクに対応できる
- 旦那さんの年収大幅ダウンリスクにも対応できる
2.産休育休がとりやすい
産休育休は業種や職場環境によるところが大きいので、一概には「500万円=産休育休を取りやすい」とは、いえません。
ただ、下記条件を満たしている人の方が産休育休を取りやすいことは事実です。
- 正社員である
- 一定の裁量権を持っている
500万円年収がある人の多くは正社員です。最近は「同一労働同一賃金」化の流れはあるものの、未だに福利厚生においては正社員と非正社員の差は大きいです。産休育休のみならず、復帰後に子供の体調不良で早退するママも多いです。
これらを考えると、正社員の環境の方が確実に子育てはしやすいといえます。
また、500万円だと管理職にいかずとも、ある程度自分の裁量で作業が行えるランクである可能性が高いです。年収が低い場合、「上からの指示で動く」ことが多いので、自分の仕事の調整が難しく、子育てと仕事の両立は難しいです。
ある程度上のランクの人でも十分忙しいですが、ある程度は仕事量や仕事の進め方を自分で決めることができるため、
という声もよく聞きます。
3.年収を下げることも上げることもできる
500万円ランクの良いところは、年収の調整ができることです。
年収200万円の人が「3年以内に1,000万円を目指す!」と決意したとしても、実現の可能性は0%ではないですが、かなり確率が低いことは確かです。
ただ、現状500万円のランクであれば選択肢は広いです。子育てに集中したければ年収を下げて時間を選択することができます。また、独身で収入を上げたい人であれば、仕事に注力して年収を大幅にUPすることもできます。
私自身の経験からも、特に事務職で200-300万円台の場合は、500万円を達成するまでが最も険しい道のりです。ただ、500万円を超えれば、年収は更にスピード感をもって上げていくことができます。
さいごに
仕事は好き嫌い関係なく、自立のツール
20-30代の女性と仕事の話をすると、
とか、
という声が返ってきます。まず、仕事は好き嫌いは関係ありませんし、大儀も必要ありません。ただ、単純に自立できるツールです。
今の50-60代の親世代は専業主婦が多いこともあり、意識せずとも「家事が好きなのは良いこと」という洗脳を受けて育っている20-30代女性も多いと思います。専業主婦志向の人が多い要因の一つだと思います。
専業主婦の仕事を年収換算すると2,000万を超えるという調査結果もあり、確かに尊い仕事であることは間違いありません。ただ、本質的な価値がいくらであろうが、現実には1円も発生しないことが現実です。
専業主婦を否定する気は全くないのですが、この変化の多い世の中において、リスクが多いことは明確です。
まとめ
年収500万円を達成すれば、独身でも既婚でもメリットがあります。
- 独身でも心を平穏に生きていける。
- 今既婚の人は、1/3の確立で離婚しても生きていける
- 産休育休がとりやすいし、職場復帰後も仕事と家庭を両立しやすい
です。
自立を目指してキャリアを築いていきましょう。
