評価は上司との相性で決まる
夏のボーナスの季節になってきました。人事評価が気になる人も多いのではないでしょうか。
長らく日本は年功序列だったので、評価を適当に終わらせていましたが、近年は実力評価にシフトする企業も増加しています。評価される側としても、今まで大して気に留めていなかった評価を気にし始めた人も多いのではないでしょうか。
想像以上に、評価は適当
実際に評価をじっくり見てみると、「結構適当だな…」と気づきませんか?
日本の企業は人手不足が常態化しているので、1人あたりの評価者がもつ被評価者の人数が多い傾向にあります。更に、未だ実力評価に慣れていない企業も多いため、結果として適当な評価が量産されます。
実際に評価者の立場になればわかりますよね。通常業務で忙しい中、15人の評価をつけることになった場合、1人1人のエピソードを思い出して、じっくり評価できるでしょうか。
時間がない中で、15人全員の詳細エピソードなんて覚えていられません。評価者は何を元に評価を下すのか、それはあなたに対する印象です。
パレートの法則で有名ですが、会社は2割のエース社員が8割の凡人を支えています。あなたがエース社員であれば、上司と相性が悪くても問題ありません。
ただし、あなたが残り8割の凡人の場合は、実績が横並びのため、最終的には「上司があなたをどう思っているか」で評価が決まるのです。
上司と合わないと、評価は悪い
と思うかもしれません.
ただ、評価する立場の人は大抵忙しいので、各評価者の毎日の動きは記憶に残っていません。「評価は適当」という前提で考えた方が現実的です。
つまり、上司と相性があえば「仕事ができる」に振り分けられ、相性が悪いと「仕事ができない」に分類されます。上司と合わないと、もう絶望的です。
私も相性が合わない上司と仕事をしていた時代がありましたが、やはり評価は最低ランクをつけられました。。。
私がプロジェクトに新加入した2日目にいきなり呼び出され、「お前やるきねぇな」と言ってきた上司でした。当時は20代前半の若手だったので、プロジェクトに追いつこうと必死になって働いていたので、「え、真面目にやってますけど?!」と衝撃を受けました。
結局は数か月経っても初対面の印象は崩せず、最低評価に至ったわけです。
人の性格は千差万別なので、全員が上司と相性が合うわけではなく、むしろ過去の私のように、上司と相性が合わないせいで評価が悪い人も多いと思います。ただ評価が悪いままだと、年収・ボーナス共に上がらないので、なんとか現状打開したいものです。
私自身も上司と相性が合わずに低評価と戦ってきた経験があるので、実体験を踏まえて、STEPごとに対処法をご紹介します。
上司と合わない時、評価を上げる方法
STEP1.コミュニケーション頻度をあげる
まず最初のアクションは、単純接触効果を狙いましょう。
単純接触効果とは、恋愛における心理学の1つです。要は、会えば会うほど好きになる、話せば話すほど好きになるという仕組みです。これを上司との間でも、利用しましょう、
私も上司とあることが原因で、険悪な空気になったことがあります。その時はメールのやりとりをずっとしていたのですが、「これは悪循環だ…」と気づき、あえてface to faceで話す機会を増やしました。その週間を続けた結果、関係が改善しました。
上司に「こいつ苦手だな」「面倒だな」と思われた途端に、もう高評価は期待できなくなります。メールの方が効率的なのは明確ですし、且つ直接苦手な上司と面と向かって話すのも気が進まないとは思います。
しかし、上司を避けていては関係は改善しません。「単純に話す機会を増やすだけで、評価が上がって給与も上がる」と思えば、アクションも起こしやすくなるのではないでしょうか。
STEP2.実績をまとめてメールで送る
という人や、在宅勤務の人はSTEP1は難しいですよね。そういう人は、実績を「見える化」し、メールで上司に送付しましょう。
通常は、社内規定のフォーマットで自己評価を上司に提出していると思いますが、追加資料として自分の実績をまとめましょう。形式は、箇条書きが好ましいです。
なぜなら、大量の被評価者を担当している上司は、誰が何したか大抵覚えていないので、「xxx(あなた)の追加資料に、xxって書いてあったな~」と思い出してもらうことが目的だからです。
ダラダラ長文だと思い出してもらえないので、キャッチーに実績をまとめましょう。
STEP3.社内に味方をつくる
実績をメールで送付しても効果がない人は、STEP3として「社内で自分を評価している人から上司へのインプット」を利用しましょう。
対象となる「社内の見方」は、2通りあります。
候補1は、他部署の一定の役職の人です。彼らからあなたの上司に、「xxさん(あなたのこと)は頑張ってくれています」とインプットをしてもらいましょう。
勝手にインプットしてくれるのが最適ですが、それが期待できない場合、頼める間柄であれば「上司にインプットして貰えないでしょうか。」と頼むべしです。
候補2は、上司のさらなる上司(上層部)です。これは相談しやすい間柄であるときのみ、有効です。というのも、仰々しく相談すると、上層部→上司に「xxさん(あなた)が相談してきたよ」と伝わってしまうリスクがあるからです。
上層部と相談しやすい間柄であれば、アクションを起こしましょう。上層部に実績をメールで送付したり、face to faceで実績を説明するなど、上層部→上司にインプットしてもらうことが目的です。
あなたが上司に嫌われていて低評価を下される場合でも、社内に味方がいれば、評価会議で「STOP!」をかけてくれる可能性があります。社内に味方がいるに越したことはありません。
STEP4.最終手段は転職する
上司とのコミュニケーションが難しく、かつ社内に助けてくれる味方がいない場合は、潔く転職することをオススメします。
長年上司との関係に行き詰まっている人に転職を提案すると、
という人が多いですが、異動は推奨しません。
異動は低評価を断ち切れない
実際「上司と合わない」という理由で異動願いを出したり、実際に異動している人は結構います。特に異動しやすい環境にいる、大企業や公務員に多い印象があります。
しかし、「上司と合わない」理由で異動しても、根本的な「低評価」という悩みは解決しません。
理由は2つあります。
まず、現上司と相性が悪くて評価が低いと、変な部署に飛ばされる可能性が高いからです。あなたのことを低く評価している人が、あなたをエース部署や人気部署に異動させることは、まずありません。低評価な人の溜まり場みたいな部署に左遷されるのがオチです。
次に、異動先でマイナススタートを切ることになるからです。今の上司→異動先の上司への「こいつ仕事できないんですよ」というインプットは必ずあります。よって、次の部署でも「仕事できない人」としてハンデを追ってスタートすることになります。不利ですよね。
転職も異動も、人間関係を1から構築しなおす手間は同じです。それならば、やりたい仕事について、ハンデを背負うことなくゼロから評価を作っていける転職の方が良いですよね。
さいごに
評価の最大の難点は、自分を評価する上司を選べないことです。評価が年収を左右する以上、上司と合わないのは致命的ですよね。
まずは「上司と本当に合わない!話すのも無理」と最悪な状況に陥らないよう、積極的にコミュニケーションを取りましょう。Face to faceの場を増やせれば、なお良しです。ずっと密なコミュニケーションを継続する必要はないので、一定の関係が保てるまでトライしてみましょう。
メールでの実績報告や、社内の味方に動いてもらっても、状況が好転しないならば転職しましょう。5-10年耐えて最低評価を取り続けても、年収を上げる機会を損失するだけです。時間のムダです。
転職して、新しい上司との間で良い関係を築き、「良い評価」を形成していくべきです。
転職エージェントを活用すべし
転職経験が少ない人は、転職エージェントを活用しましょう。私がオススメするのは、リクナビNEXTです。
実際に第二新卒転職の際に利用しましたが、履歴書や職務経歴書の基本的なフォーマットがあったり、転職の基本的ノウハウが掲載されているので、基礎を学ぶのに便利です。
職務経歴書のレビューや模擬面接を何回かお願いしましたが、丁寧に対応してくれました。最終的にコンサルティング会社への内定が決まったときは、担当者の方も一緒に喜んでくれました。
複数の転職エージェントを使用したい人は、最も案件数が多いリクナビNEXTを主軸に使用し、サブ的に他エージェントからの案件も吟味することをオススメします。
こんな記事もあります。
それでも転職しないで評価を上げたい、という人へ。社内で仕事の評価を上げるためには、実績よりも、「仕事ができるキャラ」を確立することが必須です。

何もせずに評価面談に臨んでいませんか?評価を上げるためには、評価面談には万全の準備をして挑みましょう。

